絵

背は高く体躯は細い、小さな体にかしずく者はもういない
髪はどこまでも長い、自らをかけた呪いは解け赤色は抜けてほとんど残っていない
纏った衣装は滑らかな黒い生地、永遠に喪に服すための黒
その上に重ねるのは袈裟のようなもの、正式な僧ではないので色と階級は無関係
玉虫色の羽衣は創造主の権脳、数多の嘆き悲しみ後悔がざわめいている

観測者のいない世界でただ一人で探し続けた　　を自らのためだけにつくっては壊し続けている
許多の望まない結末を束ね灼き滅ぼした一つの終点