忘れ路

桜の木が3本 大きな水たまりにおたまじゃくし

熱い 焼ける 苦しみ 干からびた
贖罪

花壇があって小さい畑があって
トウモロコシにスイカ、トマト 森のそばにはいちご

毒 団子 飢えていた 血と傷
忘れられないように

小さな丘には蛇が出て 遠くで銃声がきこえる
離れがあって 埋められた古井戸も

棒 殴る音 悲鳴 柔らかい
罪の意識

大きな家の廊下は四角 回る回る

息が

雷の鳴る縁側で髪を切った
広い部屋に大きな絨毯 障子のがらすは粉々に
書斎に寝室 和室には立派な雛人形

家の外には畑と森 坂道を降った先は暗い
この道のさきには進めなかった だからその先はなかった

すべてほんとうのことです