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眠るための唯一の簡単な方法

いつだったか、殺そうとしたやつに言った覚えがある。「望まれず生まれたやつが望まれて死ぬだけだ」と。許しを乞うそれを鼻で笑ってそのまま首を掻き切った。ただふと思い出しただけ。特にそいつに思い入れも感慨もない。……だったら、俺は何?あれが望まれ…

誰かの日記

2/16今日は何もなかった。アナベルに睨まれたような気がした。あの二人はよくわからない。少し怖い。2/17あの人が地方へ演説しに行くらしい。食料として僕は連れて行かれるようだ。ヅゥリンは留守番だと伝えられ不満げな顔をしていた。2/18馬車は…

面白くない話

「ああ、別に面白くもなんともない話なんだけどね」赤い髪を一つに括った彼はそのまま続けた。前に俺が人を殺す姿が何より美しいって変に慕ってくるやつがいてさ。なんか面白かったからそのまましばらく一緒にいたんだよね。こき使われてくれて便利だったし。…

1.捧

初めて、美しいと思えるものを見た。これまで私はただ一度も心を動かされる事はなかった。そう、あのときまでは。"大いなる夜"から零れ落ちた私たちは幾百幾千も歳を重ねた。けれど、私にとってこの世界はあまりに退屈だった。同胞である姉妹はそうではない…

リュシアンとヘイタンが添い寝する話

出てくる人ヘイタンいわゆる攻め。リュシアンの主でリュシアンを自分の部屋に呼び出して遊ぶのが数少ない楽しみ。リュシアンを愛玩生物だと思っている。暑苦しいのは嫌い。リュシアンいわゆる受け。ヘイタンに愛と恐怖と複雑な感情を抱いているが基本的には好…